「いい年して」のいい年って何歳から?
いい年して結婚していない。いい年して少女漫画を読んでいる。いい年して免許も持っていない。
ひとを批判するときにもしばしば使われるこの言葉たちですが、聞くたびに疑問に思います。
いい年って何歳だ?
おそらく、その年齢に達するまでに終了しておくべき事柄をまだ終了していない人のことを指す際に使われるのでしょう。年相応という言葉もあります。その年齢に相応しい振る舞いがあることは理解できます。
しかし、「いい年して」。この言葉が使われるとき、暗に「この年齢になるまでに終えていないと常識的におかしい」という意味が含まれているように感じます。非常に勿体ないと思います。個人的に「いい年」は、その人が主観的に終えていなければ年齢に相応しくないと感じるだけのモノサシの一つだと考えます。個人によって長さの違うただのモノサシです。普遍的な価値観ではありません。
何かを始めるのに遅いということはない
〇〇を始めるなら△歳までに始めていなければならないということはありません。今の社会は考え方や思想も多種多様です。同じ物事だとしても、それに触れる年齢も人によって様々です。2歳ごろから楽器をしている人もいれば、60歳になってから始める人もいます。
画家のポール・ゴーギャンは、35歳で画家を目指しました。新しいごとを始めるのに年齢制限はありません。
(『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』ポール・ゴーギャン)
何かを終えなければいけないということもない
逆に、△歳までに終えていなければいけないこともありません。 いい年して親元に住んでいたって、いい年してプリクラを撮っていたって、それは当事者の自由です。外野が指を指すようなことではありません。自分の好きなことがあって、でも年齢に相応しくないからという理由で辞めなければならないことがあるのは勿体ないことだと思います。高齢者がYoutuberになったってなにも問題ありません。
もちろん、他人に迷惑をかけないことが条件にはなりますが、いい年して何かをしていたって、何かができなかったとして、個人の自由です。年齢の持つ一次的な意味に踊らされることなく、いくつになっても自分の好きなものは好きと胸を張っていたいものです。
(from SAKURAI)
1993年生まれ、兵庫県神戸市在住。社会福祉士。平成生まれのゆとり世代として、どうせ暮らすならいい世の中にしたいと思う。 最近ミラーレスカメラを買ってネットではしゃいでいる。
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